タイタニックを引き揚げろ(新潮文庫)

 久しぶりに本棚の記事を書いてみる。野暮用で国際線に長々と乗るので適当に時間潰しの読書用にを持ってきたのがこれである。有名な映画「タイタニック」ではなく別の映画「Raise the Titanic」の方の原作本である。

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 出版は昭和56年とあるから丁度30年前の本で、ここまで何度かの引越しに付いてきたしぶとい文庫本である。原作はクライブ・カッスラーで翻訳までの時間差が あるので、1970年代に書かれた1987年を舞台にした近未来小説ということになる。2011年からすれば20年近く前の昔話ということになってしまう(あーややこしい)。

 映画も観たのだが原作本の方が数倍は面白い。まあ映画では2時間チョッとの時間枠という制限があり、タイタニックの引き揚げのストーリーと 映像に重点を置かざるを得なかったのであろう。しかし、そもそも何故に70年以上も前に沈没した4万5千トンもの大型客船を4000フィートの深海底から巨額の国家予算を使ってまで引き揚げなくてはならなくなったのかと いう理由について、原作本では約1/3のページを割いて、76年前のコロラドからフランス、帝政ロシア、イギリスを舞台にしたドラマが語られている。映画の方では、あっ さりと引き揚げが決まって、こちらのドラマは省略されていたが、タイタニックの引き揚げやソ連諜報員の妨害を受けながら米国まで曳航するシーンに劣らず面白い。

 詳しく書いてしまうとネタばれになってしまうので書かないが、前半の「そもそも」の部分だけでも十分に楽しめてしまうこと受け合いである。印象の薄い映画 の原作本だからとの思い込みはこの際捨てていただきたい。自分は作っていないが、DeAGOのタイタニックから大和、赤城への船系の流れがあるとと思わ れ、最初のタイタニックを組み立てる企画はデカプリオ版「タイタニック」がきっかけであろう。この映画を観てタイタニックを作ってしまったのであれば、毒を 食らわば皿の例えもあり、こちらの本も一読をお勧めする。もちろんタイタニックを作らなかった人にもお勧めの一冊である。

 ただ、この本棚の記事に出てくるのは絶版本で、気軽に一読をお勧めするのはどうかとも思うが、古本屋等で見かけたら是非とも手に取ってもらいたい。



地球の詩が聴こえますか
『地球村』出版
高木善之 原作

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