エビフライ…の衣論争

 誰にも急に食べたくなるモノがあるが、自分はエビフライ…の衣

 もちろんレストランで出てくるようなプリプリの身が詰まったエビフライが嫌いなわけではないが、冷凍食品のエビフライのように小さな身を包み込む厚い衣が捨てがたい。

 中身がエビだと分かっているので、フライの尻尾の大きさを見れば身の大きさは想像できる。冷凍食品のエビフライが尻尾を大きく見せようと目一杯尻尾を左右に広げているのが何とも健気ではないか。

 貧乏屋ではエビフライはご馳走だった。食べても食べてもエビの身は出てこないがサクサクとした衣に微かにエビの薫りが…そう、大きなえびせんを食べている感じであった。

 こいつにマヨネーズなどを付けて食べれば他におかずはいらない。

 しかし、この衣が気に入らないとクレームを付ける輩が現れる。調べてみると、昭和52年に「冷凍エビフライ衣替え論争」が勃発している。エビの身を増やせという消費者団体と衣を薄くすると加工の途中ではがれてしまうと反論する業界、その間に挟まれて苦悩する農水省…という地獄絵図が展開したという。

 この騒動が決着したのは結局、翌年のことである。それまで業界は、衣の重さをエビフライ全体の60%以下に抑える自主規制を設けていたが、農水省のJASによる規制により50%以下とするようにとの衣好きにとっては無粋なお達しが出たのである。

 さぞかし、この10%を巡っては激しい戦いが展開したのではと思うが、今となっては経緯を知る人も少なくなったのではないかと思う。

 さて、なぜ唐突にエビフライの(衣の)話になったのかというと、実は先日食べた冷凍食品のエビフライの衣がとても厚かったのである。こいつは確実に50%のラインを超えていて、自分以外の家族は悪評タラタラであった。

 そこで、「エビフライには衣の基準ってやつがあってだな~」と蘊蓄を垂れたのであるが、それなら今日食べたエビフライはどういうことだ?となってしまったのである。

 どういうことも、こういうことも、そんなことを聞かれても困るのであるが、念のため入っていた包装を見てみたら、「エビフライ」ではなく「えびふりゃー」と書いてある(敢えて写真は掲載しない)。

 JASの冷凍食品の基準を見ると現在でも「海老フライでは衣が50%以上の場合には、衣の率を記載しなければならない」のである。しかし、ここでふと気付いたが、昨日食べたのは「エビフライ」ではなく「えびふりゃー」であり、どこにも「エビフライ」とは表示されていない。

 元々JAS規制は表示の規制なので、エビフライと名のっていない(表示されていない)商品には規制が及ばないのかもしれない。

 う~ん、やるな御主!これはオジサン一本とられたわい、ハハハハハッツ…

 ということで美味いエビフライの衣が食べたくなったら「えびふりゃー」を食べることにしよう!と、思ったのであるが、衣が好きなのは自分だけのようで、家族は嫌だと言っている。大体、油をたっぷり吸っていて健康にも悪そうだと。

 え~い、油が怖くてエビフライ、もとい「えびふりゃー」が食えるか!ということで、平成25年になって我が家ではエビフライ論争が始まってしまった。

 ヤレヤレ

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