働かないアリに意義がある

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本棚も久しぶりになる。紹介したい本はあるが、読み直したりする手間でついつい億劫になってしまう。そんな怠け者にピッタリの一冊である。ズバリ「働かないアリに意義がある(長谷川英祐(著)、メディアファクトリ)」

アリは働き者の代名詞のように言われているが、実は7割は仕事の振りをしているとよくいわれている。それだけではないが、科学的にアリの集団を調べた科学者の本である。

この7割の怠け者は実は危機管理要員で、巣が壊れたり大きな餌が見つかった時に動員される。しかし、管理職がいないアリの集団でどうやって動員をかけているかというと、アリには個々に働き始める刺激の大きさに違いがあるという。

セカセカ働き者は小さな刺激に反応して働き始め、怠け者は大きな刺激がないと働き始めないのである。

こうすることでアリは危機に対応しているのであって、いつもセカセカと働くアリばかりでは緊急に労力を必要とする事態に対応出来ないのである。

また、餌を運びに後ろをついて歩く能力も差がありあっちへウロウロこっちへウロウロしているのがいる。こいつらも、ウロウロしている内に、餌への新しいルートを開拓したり、獲物を見つけたりするのに役立っている。

一見無駄に見えても自然の深謀遠慮があったのである。著者は働かないアリの研究など暇人だと研究費の無駄遣いの代表のように新聞で叩かれたらしいが、1日中小さなアリの行動を追い掛ける重労働であると何度か言っている。人間も社会を作る生物であり、その方面には興味深い研究ではないか。

それはさておき、いくつか身に詰まされる話をご紹介。アリにも巣の中で働く内勤と外回り中心の外勤とがあるが、若い衆は内勤、ロートルは外勤の傾向がある。若い力は貴重なので危険が大きな外勤は失っても惜しくないロートルが回されるとのこと。

また、本当の怠け者がいて何が起ころうと働かず集団にただ乗りしているアリもいる。

どうもコイツは外から入り込んだアリで、他のアリの巣に入り込んで繁殖できるよう進化した種類らしい。
このアリはニートではなくチータと呼ばれているが、一定数以上になると巣が全滅してしまう。働くアリの集団が増える速度とチータの増殖速度が微妙にバランスが取れているので、働くアリがこの世からいなくたってしまうことはないのだそうだ。

何だか書いていて現在の日本の現状を思い出してしまったが、それは余りに失礼というもの。アリは危機管理の体制を、バカなマスコミに煽られて無駄撲滅とかポピュリズムに迎合した人気取りのために仕分けなどと政治ショーなどしないのである。

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